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石原 秀夫*; 菊山 紀彦; 奥 達雄
JAERI-M 8567, 23 Pages, 1979/11
モリブデンはその優れた高温特性のため、核融合炉材料として有望視されているが、その物理的・機械的性質に関する十分なデータが得られていない。本研究では、粉末治金、真空アーク溶解、電子ビーム溶解の各製法によるモリブデンの実用規模材について、20秒と1000秒の等時焼鈍と、1050C~1300Cでの等温焼鈍を行ない再結晶特性を調べ、更に室温から1500Cまでの高温硬さを調べた。その結果、再結晶温度は、粉末治金材、アーク溶解材、電子ビーム溶解材の順に高くなるが、見かけの活性化エネルギーはいずれも約90Kcal/molとなり、ほぼ等しい値を示し、またMoの自己拡散の活性化エネルギー92.2Kcal/molに近い値を示した。また完全焼鈍材の高温硬さでは、400Cから1000Cの間に温度依存性のほとんどない領域が存在し、特にアーク溶解材ではそれが顕著にみられた。
高野 公秀; 小野澤 淳; 須藤 彩子
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故で生じた燃料デブリの取り出しに向けた性状把握研究の一環として、格納容器底部での炉心溶融物とコンクリートの反応(MCCI)を模擬した試料を調製し、生成する相とそれらの微小硬さを調べた。ステンレス鋼, 金属Zr, (U,Zr)O等の炉心溶融物構成成分とコンクリートの種々の組成の混合物を成型し、アルゴン雰囲気下でアーク溶解により溶融固化し、模擬MCCI生成物とした。生成する相は、還元剤として作用する金属Zrの初期含有率が大きく影響する点に着目し、セラミック相、コンクリート由来酸化物相、金属相に大別して生成相の傾向を整理した。マイクロビッカース硬度計による微小硬さの測定結果から、(U,Zr)Oにコンクリート由来のCaOが固溶することで硬さが増すことを明らかにした。